不登校のあなたへ 夏休み中に読むおすすめの本
夏休みがあと1週間ほどで終わろうとしています。学校を楽しみにしている生徒さんもいれば、学校が始まることが楽しくない生徒さんもいらっしゃることでしょう。
せっかくなので、残り1週間で、1冊くらいは本を読んでみてはいかがかなと思いました。特に、不登校傾向の中学生、高校生に勇気が湧くであろう本を4冊選んでみました。
【NASAに一番近い町工場】
TEDで有名な植松努(うえまつ つとむ)さんの著書です。たいへん読みやすく、中高生向けの文章です。
中学生の時は、成績がすごく悪くて、夢を語っても、先生に否定されてきた植松さんの心の葛藤や、諦めない心、夢を叶えようという想いが大変深く伝わってきます。
中学生時代は成績不振だった植松さんは、大学で大好きな学問で優秀な成績を修めます。中学時代から大好きなことを続けてきたからです。学校の成績だけで人生は決まらないと教えてくれる一冊だと思います。
有名なTEDのスピーチのリンクも張っておきます。これを見るといつも笑って泣けてしまいます。
【奇跡のリンゴ】
映画化されたので、映画をDVDで見るのもおすすめですが、文章は読みやすく、木村秋則(きむら あきのり)さんが無農薬リンゴ栽培をスタートしてから、ふりかかる数々の困難を乗り越えて精巧に至るノンフィクションのスト―リーです。
成功しても常に謙虚で変わらない木村さんの人柄がとってもよく表現されているので、ぜひ読書をおすすめします。
諦めない心を持って無農薬リンゴの栽培に何年も全力投球してきた木村さん。
結果が伴わず、家族にも迷惑をかけ、村八分にもなって、山で死のうかと思った時に、出会った一本の大きな木が木村さんの人生を変えました。
苦労のレベルが全然違います。雑草でも食べていたという、歯が一本もないけど豪快に明るく笑う木村さんの人柄に、読んでいて癒されましたし、勇気が湧きました。
【勝ち続ける意志力】
プロゲーマーの梅原大悟(うめはら だいご)さんが書かれた本です。世界的に有名なプロゲーマーですが、中学の頃は、ゲーセンにばかり通う、学校では全然目だたない、むしろ影の薄い方だったようです。
好きなことにのめり込んで、ゲーセンで出会った仲間との時間。麻雀の道に進んだり、介護の道に進んでみたり、でも、大好きなゲームで世界一にまで上り詰めた梅原さん。
私は、ゲームにのめり込むことをおすすめしているわけではないのですが、好きなことに徹底的に取り組んで、世界レベルの力を手に入れた梅原さんの努力の仕方からは、たくさん学ぶことがありました。
日本人らしく、ゲームの世界でも、美しい戦いをする梅原さんの美学もステキです。
【孤独と不安のレッスン】
鴻上尚史(こうかみ しょうじ)さんの著書です。孤独な時間というものは、成長に必要なものなのだと教えてくれた一冊です。
自分との対話の大切さや、周りと自分の温度差が気にならないと思えるようになった本です。若い人が「自分とは何か?」と悩んでいる時に助けとなる一冊ではないかと思いました。
どうしてもしんどい時は逃げても良いと思うよ!
学校が嫌だなと思っておられる生徒さん、元気が出ないときもあるかもしれないけれど、そういう時は無理しない方が良いと思います。必ず居場所はあると思うので、最悪のことを考えるくらいなら、逃げ場を見つけて避難することおすすめです。