「はきものをそろえる」【曹洞宗大本山永平寺のトイレにある張り紙】
大本山永平寺には時々観光のお仕事で行きますが、いつもハッとさせられるのはおトイレを借りた時です。いつもキレイに磨かれたトイレにはポスターがあります。
「はきものをそろえる」曹洞宗大本山永平寺のトイレにある張り紙
張り紙の隣には毛筆の注意書きが!
こちらは、「はきものをそろえる」の張り紙の隣に貼ってあるものです。
トイレのスリッパ1つでさえ、ビシッとそろえるのが鉄則の「曹洞宗の大本山永平寺(えいへいじ)」(福井県吉田郡)。
無駄なものは何一つ無く、廊下も階段も毎朝ぴっかぴかに磨きあげられています。
廊下を歩くだけで、すがすがしいですよ!
永平寺のゴミ箱
そして、ゴミ箱ってありますでしょ?
そこには、こう書いてあるのです。
「護美箱(ごみばこ)」
美を護るためにある箱です。
いかに掃除に特別な思い入れがあるかを垣間見ることができます。
この禅寺では、食事から睡眠まで「全てが修業」であるのですが、掃除もとても重要な修業の1つです。
「見ているものに心は似てくる」
「見ているものに心は似てくる」(イエローハット、鍵山秀三郎さん)と、私が尊敬してやまない鍵山さんはおっしゃいます。
心を取り出して磨くことはできないけれども、環境を整え美しく保つことで、心もそれに似て、整って美しく磨かれるということでしょうか。
割れ窓理論
アメリカでも、『Broken Window Theory(割れ窓理論)』と言うのがありますね。
とある町で、割れた窓を放置しておいたら、犯罪が増えたというもの。
逆に、割れた窓や落書きなど軽いことを取り締まったら、町の治安が良くなったとか。
割れ窓を放置しておくと、心理的に、この地域では何をやっても良い、といった気分になるのでしょう。
逆にピッカピカに磨かれた壁を見たら、さすがに、落書きしたいという気が失せますよね。むしろ綺麗なまま保ちたいという心理が働く気がする。
「はきものをそろえる」ことから学べること
車をぴっかぴかに磨くと、持ち主が起こす事故が減ると聞いたことがあります。
「事故にばかり遭う人は、車の中が汚れていることが多い」と、とある整備士の方に聞きました。
そういう人は、車を大切にしていないし、注意力も散漫なのでしょうか。
これは、様々なことにも当てはまると思います。
綺麗な部屋 → 勉強のやる気アップ
綺麗なキッチン → 美味しいお店
綺麗な会社 → 営業力アップ
やる気やモチベーションの向上には、ぜひとも掃除と整理整頓がおすすめです!