英検1級と通訳案内士試験に合格した私が思う英語力アップの方法
英語力アップを目指す若い方々に向けて、とある場所でセミナーといいますか、30分ほどお話しする機会を頂きました。その時に話した内容を記録してみました。
- 1.まず、自分はどうなりたいのか?目標を決めましょう!
- 2.何のために勉強するのか?動機を明確に!
- 3.能力がないなら、努力の継続!
- 4.仲間をつくれ!求めれば出会える!
- 5.自己投資せよ!
- 6.英語力アップの方法・まとめ
1.まず、自分はどうなりたいのか?目標を決めましょう!
お恥ずかしい話ですが、私は決して優秀な学生ではありませんでした。
大学1年生の時に、教育学部の英語科に入ったのですが、これが全然英語がしゃべれない。
受験英語だけをやってきましたので、文法と単語力で読解は何とかできるものの、リスニング、スピーキングが全然できませんでした。
マニアックなイディオムとかはたくさん覚えていましたけど、全く英語を話したことがない状態でした。
ある忘れもしない大学1年の秋、「英語力をつけないといけない!」と発奮する出来事が起こりました。
その日、アルバイトが終わって家に帰ったら、なぜか見知らぬイギリス人が2人、わが家におりまして、うちの家族と近所の人と宴会をやってました。
なぜ外国人がいたのかを話すと長くなるので、詳細は省きますが、通りすがりのイギリス人旅行客が、わが家に一泊することになったらしいです。
誰も英語できないのに。唯一の望みが英語科の私。
お暇があれば、こちらもどうぞ ↓↓↓
ここで私、18歳で「初通訳」ですよ。
もう、全然、通じない。特に、「和から英」が全然できない。
相手が言っていることは何とかわかっても、こちらから言いたいことを通訳できないんです。
例えば、仏壇のこととか、床の間とか、いろいろ日本のものに興味を持ってあれこれ質問されたのですが、目の前に日本のファンがいるのに全然説明できなかったのが、本当に申し訳なくて、悔しかったことを覚えています。
それで、大学1年生の春休みに、アルバイトでためたお金で、1カ月オーストラリアに短期留学をしました。
ホームステイをさせていただいて、これがとっても勉強になりました。
この後、じわじわと、最低でも1年間の留学をしたいという想いが募りに募って、20歳のとき、「1年間の海外留学する」と、まず「決め」ました。
ここからが問題山積みです。
どうやって留学するの?ってことですね。
私には、何もありませんでした。
金ない、コネない、英語力もない。
でも、私、一回決めたら、絶対やるんですよ。
もう決めてしまったので留学する方法を考えました。
それで、大学を二年間休学して、自分で稼いで留学するというアイデアが浮かびました。
休学1年目は、一日も休まず、朝から夜中まで4つのアルバイトを掛け持ちして、約300万円作りました。
そして、2年目にアメリカ語学留学をいたしました。
「お金に羽が生えたかのように」、という表現がありますが、本当にあんなに苦労して稼いだお金は、あれよあれよという間に飛んでゆき、1年後の帰国時の残高は6800円でございました。
「お前、よく無事に戻って来れたな!」と数人に誉められました。
そういうわけで、帰国後と合わせて、大学は6年間、人様より多く、満喫させていただきました。
この後も、「通訳ガイド試験に2年で受かる」と決めて、本当に、ちょうど2年で合格しました。
「英検1級も30代のうちにとる!」と手帳に書いてありまして、とれました。
英語力アップの秘訣も、まずは、決めること!ですね!
いつか受かりたいなあ、とかの心構えでは受かりませんね。
資格試験なら、
「〇〇試験に受かる!」
「いついつまでに受かる!」
「TOEICで何点とる!」とか、まず決めて、腹をくくることは、能力アップの第一歩だと思います!
2.何のために勉強するのか?動機を明確に!
次は、勉強の心構えですとか、やる気の維持に関する話に移りたいと思います。
まずは、「なぜやるのか?」を明確にすること、です。
目標は小さければ小さいほどくじけやすい、と私は思っております。
「少年よ大志を抱け!」という言葉がありますが、ワクワクするような大きな目標を持てば持つほど、負担は小さくなると思っています。
英語力を身につけようというのは、長い孤独な戦いなので、同じ単語覚える作業でも、苦しみながらやるのと、ワクワクしてやるのとでは、全然効率が違いますね。
例えば、私の場合、お金を稼ぐために仕事をするんだったら、よっぽど英語教師に専念した方がもうかるんです。
なのに、あえて、非効率で不安定な通訳ガイドをほそぼそと続けている理由は、「日本の文化を世界に発信したい」、という大きな目標があるからです。
その目標のためには、通訳ガイド試験も英検一級も「ただの通過点」でしかないですよね。
今やっている通訳の練習も、通過点。
世界中にいる日本のファンに発信したい、期待に応えたい、という想いがあると、勉強が苦でなくなります。
むしろ、ワクワクする楽しいものに変わります。
継続ができますよね。でっかい目標があれば。
また、英語講師としての志は、ちょっと大げさですけど、地元の県民の英語のレベルアップですよ。
その先に、日本人全体の英語のレベルアップ。
永遠に毎日勉強し続けなければいけない目標ですよね。
よくTOEICの点数を上げたいという学生さんが、「就職に役に立つから」、と言うんですね。
これだと、つらくないですか?勉強。
もっと目標を大きくしたらいかがでしょうかね?
例えばですが、「世界中の人と商売をできるような人間になって、日本経済の立て直しに貢献するために、俺はTOEICを勉強するんだ!」と。
「10年後に日本を救い、世界を変える俺!そのためのTOEIC900点が必要ぜよ!」だったら、ただの通過点になりますし、勉強がワクワクして、苦しさが減りますよ!
3.能力がないなら、努力の継続!
語学学習の一番のハードルが「継続できない」ということではないかと思います。
英語力なんて、一朝一夕で身につくものではありませんし、終わることのない孤独な戦いになりますから、こつこつ毎日継続する力が不可欠です。
私は能力が無かったので、「努力の継続」しかありません。
私が考える、「継続のコツ」挙げてみたいと思います。
それは、「習慣にしてしまうこと」です。
ご飯を食べたら歯磨きしないと気持ち悪いように、英語を勉強しないと気持ち悪いという体質にしてしまうことが良いと思います。
習慣化のコツ、これを話すと長くなるので、今回は1つだけ。
それは、「時間を決めること」です。
この時間だけは絶対やる!という時間を決める。
毎日毎日続けることによって、創意工夫ができ、だんだん効率が上がるようになって、同じ時間内でできることが増えてくる。
しばらく継続すると、体がもう慣れてしまって、勉強しないと気持ち悪い体質になります。
こうなってしまうと、勉強の工夫ができ、毎日試行錯誤の中で新しい学びが生まれたりして、勉強がとっても楽しくなります。
4.仲間をつくれ!求めれば出会える!
次は、具体的な勉強法の話に移りたいと思います。
例えば、英検準1級や英検1級に受かろうと思ったら、次の能力をまんべんなくつける必要がありますね。
Reading, Listening, Vocabulary, Writing, Speakingの5つです。
このうち、Reading, Listening, Vocabularyに関しては、比較的独学で勉強しやすいものだと思います。
Readingは、ある程度の文法と、Vocabularyを身につければ独学で勉強可能です。
あらゆる所に教材はあふれていますので比較的楽に勉強できると思います。
Listeningもインターネット上で世界中のニュースを聞いたりできますし、アプリもあれば、ネットのラジオ番組もあれば、TEDもありますし、様々なリスニングの教材が、少しお金を出せば簡単に手に入りますので、スクリプトのある教材でたくさん量をこなして訓練すれば、力をつけられると思います。
Vocabularyに関しては、英検1級に関しては、私は辞書をかなり利用しました。
語源や接頭・接尾語、随分調べて覚えるのを工夫しました。
かなりの量を覚える必要がありますので、継続力が必要だと思いますが、これも独学で可能だと思います。
人に教わったところで覚えるのは自分ですからね。
普段から洋書や英字新聞を読まれる方は、このようなことは必要ないと思われます。
問題は、Writing、Speakingですね。
これは、1人で戦うには、効率が悪いです。
Writingに関しては、1人でできることとしては、英語と日本語が併記されている教材本があるので集めてきて、いろいろな英和・和英の表現を吸収する練習をたくさんしました。
ただ、このWritingもSpeakingもいくら良い表現を知っていても、使えないと意味がないんですよ。
使うためには、やっぱり誰かと練習しないといけません。
昔はよくネイティブレッスンを毎週予約いれました。
値段はすごく高いんですけどこれは投資です。
今も、時々、必要な時は、ネイティブレッスン受けています。
レッスンの日が、例えば木曜日とすると、それまでに、エッセイやスピーチを作って、自分で言ってみる練習などもしました。
レッスンではネイティブに私の話す表現の変なところを直してもらっていました。
上の3つに比べて、発信する方の勉強は、安易な方向に逃げてしまうので、自分を追い込まないとできませんでした。
締切を作らないと、だらだらしますから、人の力を借りるというのは、発信力の練習には効果的でした。
環境を作り出す工夫も大事だと思います。
締切に向けて覚えざるを得ない状況に自分を追い込むことですね。
また、グループの力を利用すると、刺激を受けるし、効率も良いと思います。
1人でコミュニケーション力を上げるというのは不可能ですから。
私が一番おすすめするSpeakingの勉強方法は、良い仲間との勉強会の開催です。
英語学習者の皆さんは、ぜひ自主勉強会を主催して下さい
5.自己投資せよ!
自己投資というのは、お金だけを意味するわけではありません。
「時は金なり」といいますが、時間も含めての自己投資です。
時間は何よりも貴重です。もう戻ってきません。
若い方は特に、できるだけ若いうちに、多少の出費は覚悟してケチケチしないで使って下さい!お金なんて、後でいくらでも稼げますから。(あまり稼いでいない私が言うのもなんですが・・・。)
私なんて汗水流して作った300万、あっという間に使いましたよ!ゼロですよ!
でも、大丈夫、ちゃんと今も生きてる!
6.英語力アップの方法・まとめ
英語学習のみならず、いろいろな学習において重要な事かと思いますが、学習者の皆さんが、まず、「どうなりたいのか、を決める」こと!ですね。
通訳になりたいのか、教師になりたいのか、どのレベルに行きたいのかを腹をくくって決めるということが、語学力アップの第一歩だと思います。
次に、「なぜやるのか?」といった動機を明確に!
何事においても、やる気の維持には高い志が必要です!
自己投資をしてください!
若い時の時間は何よりも貴重です。
そして、何かを手に入れるためには、多少の出費は覚悟しましょう!
そして、継続ですね。
大きな目標を作って、習慣にする。
もうね、能力がなかったら、努力と継続しかないですよ!
さらに、仲間をつくってください!求めれば出会えます。
出会えるようにこの世の中はそうなってます。
良い仲間を作って、切磋琢磨で頑張って下さい。
そして最後に、Enjoy the Process!楽しくないと続きません。
以上です。
長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。(^v^)