Treasurebox

玉手箱みたいな日々をつづる日記です

「禅」に関する本

じっくり丁寧に読んでいる本の紹介です。スティーブ・ジョブズも好んだといわれ、世界的に注目を浴びている「禅」に関する本です。

もくじ

本:禅学への道 An Introduction to Zen Buddhism

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すでに洋書はKindleでは購入済みなのですが、和訳付きの本が図書館にありましたので、迷わず借りてきました。

英語タイトルは裏表紙のこちら

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著者:鈴木大拙(だいせつ)

「禅」という、日本語でも表現するにはかなり難解な概念を英語で世界に発信された方です。金沢出身の方でして、金沢には兼六園の近くに「鈴木大拙館」があります。

詳しくはこちらへ 鈴木大拙 - Wikipedia

「禅」とは?

本から引用するには文章が多すぎるので、私の解釈で簡単に要約します。

 

仏教というのはインドが発祥の地でありますが、そのままの状態で、中国などを経由して日本に入ってきたわけではないということです。その土地独自の文化や歴史背景、いろいろなものに合わせて進歩発展し、受け入れやすい形で変化している。

 

目指すところ(悟りを開く)は全ての宗派で同じと考えて、たどりつく方法が違うということです。泳いでいくか、歩いていくか、走っていくのか、方法は、その土地の人々の文化背景などに合わせているといいますか。

 

禅もその一つであり、「中心観念は仏教から出ている」といい、「正当な一発展である」と書かれています。実践的な、日常の中の「生」を実感しながら、日々の1つ1つの経験を重んじる禅には、日本人の哲学や宗教、生そのまま、が結晶しているとのこと。

 

他の仏教諸派と特に異なる「禅」の特徴としては、単純(シンプル)で、直接的で、実践的なところだといいます。禅においては、個人の経験に重きが置かれます。

 

道元禅師の和歌

永平寺の入口にある石碑には、次のような和歌が刻まれています。

 

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて すずしかりけり

 

まさに「禅の心」をありのままに映しだしている和歌だなあと、いつも立ち止まって感動します。

本:道元禅師のことば

ちなみにこちらの本も借りてきたのですが、こちらは面白いので、読めています。

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永平寺の開祖道元禅師の本から、142の言葉を選び、その全ての言葉について、たった2ページでわかりやすく解説しています。著者は、元々公立高校の国語教師として教壇に立たれていた方で、その後、永平寺で6年間、過ごされたようです。

 

「道元禅師のことば」が本になってまとめられるまでに、25年という研究の積み重ねがあったそうです。25年分の結晶を、数日で読めてしまうというのは、何というありがたいことでしょうか!

永平寺の英語プレゼンに備えて準備中

福井県の有名な禅宗のお寺である「永平寺(えいへいじ)」のことについて、英語で説明する機会がこれからちょくちょく出てくるのですが、「禅(ぜん)」を語れないと、話にならないということで、世界的に有名な「鈴木大拙(だいせつ)」さんの本にチャレンジしているわけです。

 

急がないと、今月中に一回は簡単なプレゼンをする予定があるので、その際には、できるだけわかりやすく説明できるようになりたいです。

まとめ

今年は、教育業の方がおそらく忙しくなるのですが、せめて「永平寺」に関するガイドは、できるだけ引き受けたいな、と思っています。福井県の誇りですから。

福井市内には古いものはほとんど何も残っていません。大空襲とその数年後の福井大震災で何にも無くなってしまったわけです。

できる範囲で、こつこつ勉強を進めて、世界に発信できるようになれたらなと思います。