知っているだけで得するマズローの欲求の話【人間の行動の背景には理由がある】
先月、都会に出張して「教育心理学」の勉強をした際に、くり返しくり返しマズローの欲求について深く学ぶ機会がありました。
- マズローの欲求の理論を日常生活に応用して実践してみた
- マズローの欲求とは?
- 子供は生理的欲求、成長するにつれて社会的欲求へ
- 不登校の生徒の欲求は何?
- ルールを破る生徒の欲求は?
- 知っているだけでちょっと得する心理学
マズローの欲求の理論を日常生活に応用して実践してみた
以前から多少の知識だけはあった「マズローの欲求」ですが、この理論を実践の場に応用してみて、最近、普段のコミュニケーションが円滑に進んでいる気がするので、ちょっとだけシェアできればと思います。
例えば、教育の現場にいると、不可思議な行動をとる生徒がいたりするわけなのですが、行動の背景には必ず理由があるはずだと考えてみるのです。
そして、この生徒は、どんな欲求で生きているのだろうかと考えるわけです。
そして、よくよく観察して、たぶん、こんな欲求でこういう行動をとるのではないか?と想定する。
そして、その欲求を満たすような言葉をかけたりすると、ぴたりと変な行動が止まったりするのです。
つまり、欲求が満たされた!っていうこと。
マズローの欲求とは?
マズローの欲求5段階説とは、アメリカの心理学者マズローが、発表した理論です。
人間の欲求を5段階で説明して、人間は上の段階に向けて常に成長を求めるということを発表しています。
また、マズローが亡くなる前には、更に上の段階の欲求についても発表したといわれています。
欲求5段階は、生理的欲求から始まって、その上に、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求と段階が上がっていきます。
食べたいよ~、寝たいよ~、疲れたから休みたいよ~、といった生理的欲求
安全なところで暮らしたいよ、病気になりたくないよ、といった安全の欲求
友達や仲間、社会の一員になりたいよ、家族が欲しいよ、といった所属と愛の欲求(交流欲求)
ここから上は、人間としての、社会的な高次元の欲求になるようです。
他人にもっと認められたいよ、もっと尊敬されたいよ~、といった承認の欲求
そして、自分の能力を向上させて思いを実現させたいよ~、といった自己実現の欲求
子供は生理的欲求、成長するにつれて社会的欲求へ
赤ん坊や幼児はもちろん生理的欲求で生きているのですが、快 or 不快で生きていて、それが満たされたらもちろん満足します。
子供もどんどん成長するにしたがって、安全の欲求や所属と愛の欲求へと段階が上がっていきます。
中学生、高校生への成長すると所属の欲求や愛の欲求、そして、社会性の欲求も出てきます。もっと認められたいという承認欲求。
社会人になれば、自己実現欲求も生まれていきます。死ぬまで欲求は続くみたい。
行動の背景には、必ずどれかの欲求があるというのです。
不登校の生徒の欲求は何?
ここで、不登校の生徒の欲求を考えてみるわけです。
本来、中学生、高校生は学校に行くことが日常生活なのですが、数パーセントの割合で、学校に行けない生徒がいるのです。
この生徒たちの欲求というのは、「安心・安全の欲求」なのかなと。
学校に行くと、嫌な目に遭う。だから、安全の欲求を満たすために家で過ごす。
安全の欲求が満たされない限り、その上の段階の欲求に飛ぶことはないのです。
友達を作りたいというのは、安心安全が保障された後で、初めて生まれる次の段階の欲求になります。
まず、安全・安心が保障されない限り、いくら学校に出ておいでと伝えても、来ることはできないでしょう。
ルールを破る生徒の欲求は?
ちょっとずれたことをして、怒られる生徒がいたりするわけですが、ちょっと立ち止まってみて、何の欲求が背景にあるのかなと、考えてみるわけです。
怒られるとわかっていて、何でそれをするのか?
これは、「交流欲求」かもしれないです。
かまってほしい子ちゃん。とにかく、寂しがり屋でかまってほしい。
だから、悪いことは悪いことで怒るとしても、親身になってかまってあげるとピタリととまる。
知っているだけでちょっと得する心理学
最近、コミュニケーションする相手の行動の背景にある理由を考えてばっかりいて、頭でっかちになっている感じですが、行動と欲求の関係が見えて面白いなあと感じています。
まだまだ勉強中ですが、社会生活や日常生活に欠かせないコミュニケーション力をもっともっと磨くためにも、いろいろな理論を知って実践してみたいなあと思っています。
マズローの他にも、いくつか役立つ理論を学んだので機会があればシェアしていきたいと思います。