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玉手箱みたいな日々をつづる日記です

永平寺(えいへいじ)で坐禅体験をしてみよう!【曹洞宗大本山永平寺(福井県)】

永平寺に参拝される海外のお客様からの依頼で、拝観の通訳案内を行ったり、時々ですが坐禅体験中の通訳を依頼されることもあります。

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そのため、通訳ガイド研修や、実際にお客様と一緒に何回も永平寺で坐禅を体験しています。

 

仕事とはいえ、坐禅をすることは私にとって貴重で、なかなか有意義な時間となっております。

今回は、坐禅体験に興味ある方に向けて、体験談をシェアしたいと思います。

 

ほぼ毎日体験できる坐禅

永平寺では、一般参拝者向けに坐禅体験の機会を提供しています。

一日に体験できる時間は、以下の通り、通常5回です。

 

1回目 10:00~10:50

2回目 11:00~11:50

3回目 13:30~14:20

4回目 14:30~15:20

5回目 15:30~16:20

 

30分前から受付が始まるので、例えば、11時の坐禅体験を申し込む場合は、10時30分から受付が始まります。

 

永平寺は、修行僧のための修行道場ですから、ルールは厳しく、時間厳守です。

1分でも遅刻すると、坐禅に途中参加はできませんのでご注意ください。

 

「ほぼ毎日」というのは、永平寺の大きな行事がある日は、坐禅体験ができない日があるためです。大きな行事や特別な日以外は、ほぼ毎日体験が可能です。

 

永平寺での坐禅体験:申し込み方法 

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永平寺に入り口から入り、靴を脱いで袋に入れると、目の前に、本日の坐禅体験の時間という看板が出ています。

 

ロビーの出口近くに、「総受処」と書かれた場所があるので、そちらで「〇時〇分の坐禅体験をしたい」と伝えると、申込用紙をくれますので、必要事項を記入します。

 

志納金の500円を納めると、合掌と共に受け取っていただき、坐禅体験客用のバッヂをもらえます。「こちらを左胸につけて下さい」と言われました。

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ロビーの指定された場所で待ちます。

指定された時間までは自由時間ですから散策も良いですが、5分前には絶対にその場にいましょう。

 

時間ぴったりに修行僧が登場し導いてくれる

私は15時30分の坐禅体験を申し込んだのですが、本当にぴったり15時30分に修行僧が来られ、案内してくださいました。

 

2列で修行僧の後に続きます。そして、永平寺では常に左側通行です。

 

私が体験した時は、20名ほどの参加者がおられました。

静かに修行僧の指示にしたがって、後についてゆきました。

 

坐禅体験は「禅堂」というところで行われる

修行僧は主に僧堂(そうどう)という建物の中で生活をしており、坐禅も食事も就寝も、すべてそちらでおこなって日々の修行に励まれています。

 

しかし、僧堂は一般の人は見ることも入ることもできません。

ですから、一般の人が坐禅体験できるように作られた場所が「禅堂」という場所です。

 

僧堂のように作られており、数十人が一気に坐禅できるような造りになっています。

 

写真撮影禁止ですし、音も立ててはいけません。

しゃべることも許されない、静けさを維持することが重要な神聖な場所です。

 

坐禅体験の流れ

坐禅体験と一言で言っても、ただ座って瞑想すれば良いというものではなく、正しい坐坐禅のやり方について、修行僧から、さまざまな指導が行われます。

 

主に以下のことについて、詳細は省きますが、正しい坐禅方法を学びながら、坐禅体験ができます。

 

姿勢

正しい姿勢を保つことは坐禅の基本です。

呼吸法

呼吸を整えることは、心を整えることにつながります。

坐り方

脚の組み方や坐蒲(クッション)の使い方などを学びます。

手の形

緊張したり、集中できないと崩れてしまう正しい楕円形の手の作り方を学びます。

 

坐禅の後は、拝観してみよう!

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坐禅が終わったら、永平寺の館内をゆっくり見て回ることおすすめです。

 

まず、廊下から館内全て、ピッカピカに磨かれており、古い建物であるものの、すがすがしい気分になれます。

 

毎朝朝食後、作務といって、修行僧が徹底的に建物を磨くのです。

365日休むことなく毎日毎日掃除をしてそれも修行の大切な一部となっています。

 

七堂伽藍(しちどうがらん)

永平寺には70余りの大小の建物がありますが、以下の7か所は特に七堂伽藍と呼ばれ、禅宗のお寺の中で重要とされる建物です。

 

山門(さんもん)

庫院(くいん)

僧堂(そうどう)

仏殿(ぶつでん)

法堂(はっとう)

東司(とうす)

浴室(よくしつ)

 

パンフレットを見ながら、ゆっくり参拝されること、おすすめです。

 

永平寺での写真撮影に関する注意点

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いくつかの注意点をまとめました。

修行僧の写真を撮ってはいけない!

修行僧のプライバシーを守るため、僧の姿を撮影することは禁止となっております。

景色や建物はたいてい何でも撮って良いですが、僧だけはやめましょう。

 

2つの建物(承陽殿と僧堂)の写真は撮ってはいけない!

承陽殿とは、永平寺を開いた道元禅師を始め、歴代の貫主様が眠るお廟です。

曹洞宗の方々にとっては最も神聖な場所であり、写真撮影はすべきではありません。

 

また、僧堂も大切な修行僧の修行の場であり、中に入ることはもちろんできませんし、撮影もしてはいけない場所です。

 

坐禅中も写真撮影禁止!(携帯は使えない)

当然と言えば当然ですが、撮影はできません。

携帯は電源をオフにして、貴重品ロッカーに入れることを勧められます。

修行の道場ですから、しっかりルールに従いましょう。

 

永平寺で坐禅体験・まとめ

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もし永平寺に観光に来られる方がいらっしゃれば、拝観プラス坐禅体験はおすすめです。

 

厳しい修行道場でありますが、1244年から続いている伝統を感じられる坐禅体験、良かったらぜひ体験してみてください。